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ミルトンモデル

精神科医で天才催眠療法家であるミルトン・エリクソンが使っていた言語モデル。抽象的な言葉や前提的な言葉を使用することで、相手自身が変化していくテクニック。

ミルトンモデルとは、ミルトン・エリクソン博士のクライアントに対するセッションの会話方法から、体系的かつ具体的に抜き出した催眠言語パターンです。
 
催眠言語パターンはクライエントの状態に変化を与えるために使うものです。
 
ミルトン・エリクソン博士は、精神科医で天才催眠療法家でもある方で、NLPの研究対象となる人です。
 
ミルトン・エリクソン博士がどのようにクライエントの状態を導いていったか、その特徴的な言葉遣いを、次の12パターンでおおまかに説明します。
 
 
1:単純接続詞
もっとも弱い「つなぎ」を作りだし、クライエントの状態を誘導します。
 
単純接続詞の「そして」を使う言い方です。
 
2:暗示的原因
先ほどの「そして」よりも少し強い「つなぎ」で時間的な関連性を確立しながら表現します。
 
「の時」「につれて」「の間に」などの言葉です。
 
3:原因と結果(意味論的な不適格性)
因果関係ともいいます。もっとも強い「つなぎ」です。
 
「~することで」「~によって」などという言い方です。
 
意味論的な不適格性とか、意味論的な誤形成などと言いますが、要は「意味的に関連性のないもの(間違っているもの)を、むりくりくっつけました。」という意味です。
 
4:不特定指示指標
「あなたは【ある感覚】に気が付くことが出来ます。」というフレーズに表れるのが不特定指示指標です。
 
ある感覚と言われて、それを聴いているクライエントは、自分の何かの感覚を自由に感じます。
 
指示指標がない表現をされて、自由に選べるような言葉遣いをするのです。
 
不特定の動詞や名詞を投げかける使い方です。
 
5:選択制限違反
「あのトマトの苗木は喜びで溢れています。」というフレーズに表れます。
 
トマトの苗木は感情を持たないわけで、感じることが出来るのは動物や人間しかいません。
 
これは、言語学者が「選択制限」と呼ぶものを「破る、違反する」行為です。
 
するとクライエントの無意識は喜びで溢れます。
 
6:削除(省略)
削除は、文章中の様々の言葉を削除します。
 
その方が、クライエントが自由に自分に当てはめて聴くことができて、無意識が動くからです。
 
例えば、次の普通の文章を催眠言語的に削除します。
 
主語を削除しているものを主体の省略と言います。
 
7:名詞化
普通の名詞は触れるものです。例えば本や靴、野菜など具体的なものです。
 
名詞化は、名詞の形をしていても触れない抽象的なプロセスを表す言葉のことです。
 
例えば「奇跡、愛、催眠、学習、体験、理解」などです。
 
8:読心術
 
クライエントの心がわかるかのように話しかけますが、具体的なことは言いません。
 
あたかも心を読んでいるかのように話します。
 
9:前提
「あなたは自分が深い催眠に入っていることに気づいているだろうか、と私は思っています。」のようなフレーズです。
 
意識は「深い催眠に入っていることに気づいています」という答えと、「深い催眠に入っていることに気付いていません」という答えが出せます。
 
いずれも前提が「深い催眠に入っていること」になっていて、「気づくかどうか?」に問題をそらされています。
 
また、「まだ浅い催眠です」という答えと「はい深い催眠です」という答えも出せます。
 
これも「深さ」に意識をそらされて、催眠に入っていることが前提になっているのです。
 
前提が2重になっている例です。
 
10:会話の公準(要請)除法助動詞
難しい言い回しですが、「両手を太ももの上に置くことはできますか?」や「その扉を閉めることは出来ますか?」というフレーズに表れます。
 
「出来ますか?」と言われたクライエントは「はい、出来ます」という返事だけではなく「手を置く」「扉を閉める」という行動もします。
 
出来ますか?と聞きながら実は命令をしています。
 
11:より小さい構造の包含(挿入命令、挿入質問)
直接的な命令や質問はコミュニケーション相手が、身構えてしまうばかりでなく、拒否されることもあります。
 
この命令や質問を大きな文章の中に入れて、和らげて表現することで、聞き手の抵抗なく命令や質問への答えを得ることが出来ます。
 
また、否定命令という方法もあります。
 
「そんなに急いでリラックスしてはいけません」という文章ですが、私たちは想像してから消すということしかできないため、「急いでリラックス」する方向へ無意識は動いてしまいます。
 
12:アナログ・マーキング
会話中のキーワードになる言葉や、文章の時に、非言語の声の調子などを意図的に変えるやり方です。
 
「あなたが私の言葉を聞くたびに、どんどんリラックスしていきます。
 
「リラックス」という時に、前後の調子と変えることで、クライエントの無意識がより反応を示すようになります。
 
参考
リチャード・バンドラー/ジョング・リンダー著『魔術の構造』(亀田ブックサービス 2000/8/18)
 
リチャード・バンドラー/ジョン・グリンダー著『ミルトン・エリクソンの催眠テクニックⅠ言語パターン篇』(春秋社 2012/4/30)

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